かつて近所に住んでいたUさんという女性が、うちにペットを預けに来る。ペットは、カメと、ナメクジ二匹である。ナメクジは、実際のナメクジとは違い、肥大した金魚のようないきもので、結構かわいい。
だが、それらは預かっている最中に死んでしまった。カメの水槽に父が水を入れたら、カメは溶けてしまったのである。
庭に墓を作って埋める。雨が降り始め、ナメクジの死骸の上に土が不器用に盛られていて、気持ち悪く感じる。
しばらくして、雨の中、Uさんがペットを引き取りにくる。Uさんは、なぜか水着を着ている。大胆なデザインの白い水着である(実際のUさんは生真面目な感じの人でそんな水着を着るタイプではない)。ペットが死んだことを告げると、Uさんは、
「あのカメは深海の水でしか生きられなくて、水道水では溶けてしまうんです」
と言う。
「でも、あらかじめそのことを言っておかなかったのは、こちらが悪いんです」。
わたしに責任はないことになったので、少しほっとする。Uさんもわたしを責めない。しかしどうも、心の中では、わたしに責任があると思っているふうである。
※起きて親にこの夢を話すと、親は「Uさんは実際にちょっとそういうところがあった」と言った(相手を責めないが心の中ではいろいろ思っているようなところ、ということか)。